i文庫S 2.5.0 がリリースされました。
今回はiOS6及びiPhone5対応、及びそれに伴う変更・修正です。
IPAフォントの廃止
今回iOS5.1以降ということで、iOS4までは無かったヒラギノ明朝を使うことが出来ますので、
バンドルしていたIPA明朝を廃止しました。
WebDAV系の修正
WebDAVへのアクセスに一部不具合が出る問題を修正しました。
最近毎度のことなのですが、審査が長いです。
待っている間に他のアプリが2回リリースされるような始末で、
(つまりは確実に追い抜かされている・・)
タイミングよくアップデートをお届けすることが出来ず正直イヤになります。
審査といっても10日以上放置で、実際のチェックは10分もかかっていない感じなのですが。
今回はiPhone5発売即のリリースは避けようということにしていました。
おそらく最初はiPhone4/Sからの移行が多いので「iPhone5って馬面だね」という感想が、
しばらく経てば「iPhone4ってずんぐりだね」に変わるに違いないと。
慣れてない状況でリリースしてもあぁではない、こうではないと言われそうだったので。
結果としては、iPhone5の縦長に対してそのまま縦に画面を広く使用する、という形に落ち着きました。
理由としては以下に連々と。
ひとつは今回の画面サイズが利用が想定されるドキュメントに対してメリットがあるかどうか。
青空文庫などテキストベースのものはリフローすればいいのでよほどの比率でない限りなんとかなりますが、
PDFや取込物など縦横比が変更不可なドキュメント系について、どれぐらいの比率が必要か測ってみました。
A4 | 某文庫 | 某漫画 | 某新書 | 某週刊漫画誌 | |
---|---|---|---|---|---|
横 | 210 | 105 | 113 | 105 | 179 |
縦 | 297 | 152 | 174 | 173 | 257 |
比率 | 1.41 | 1.44 | 1.54 | 1.65 | 1.43 |
要dot | 452 | 463 | 492 | 527 | 459 |
480余dot | 28 | 17 | -12 | -47 | 21 |
568余dot | 116 | 105 | 76 | 41 | 109 |
今回、iPhone4/5とも横は同じなので横320dotとして比率から縦dot数を要dotとし、
iPhone4の縦480dotから引いた分を480余dotとしました。
iPhone5の縦568dotから引いた分を568余dotとしました。
dotはnon-retinaで計算、リアル物はmm単位ですが重要なのは比率なので単位は省略しました。
iPhone4とiPhone5の縦dot数は88dot。
A4は1:√2の白銀比、半分に切っていっても比率が保てる製紙にありがたい比率、
これの場合は480dotでも十分、むしろ丁度ぐらいの比率です。
文庫もほぼ480dotで十分な比率。
ただ、漫画や新書あたりとなると480dotでは足りなくなってきます。
この場合、縦に合わせると今度は横を減らさざるを得ず結果として小さく表示せざるを得ません。
多少縦に余らせても横目一杯取ったほうが大きく表示できます。
新書にいたっては568dotの方が余剰が少なくなってきています。
ここに裁断モノが加わると横端でカットするためさらに横が小さくなり、
結果として縦横比はさらに大きくなり、要dot数は増えます。
よって、568dotでは余るものの、480dotよりは縦に欲しいという結果になりました。
ふたつめに、仮に余った部分をどう活用するか、活用できることがあるか。
表示するものとして、第一候補はステータスバー。
これは前から表示選択可能なのでこのままに。ただ縦が少ないためドキュメントにかかる表示だったのを
ドキュメントにかぶらない表示方法に変えました。
あと考えられるのがページ送りやしおりなどのショートカットメニュー。
iPhoneではお馴染みの縦44dotにていろいろテストしてみました。
背景をバッサリ黒にしてメニューを陳列。
アンドロ文庫・・・どちらかというとICSですかね。
バーがベタだからイカンのならiPhoneらしくグラデーションを。。
Safari文庫になりました。
そもそも塗るからイカンのならオーバーレイで。
うざくなりました・・
というわけでオーバーレイまで来た時点で、やっぱりいらないんじゃないですかコレ?・・と。
上記画像は黒フレームに置いているので若干マシですが、白の実機などで見るとかなり際立ちました。
デザイン能力が欠如しているせいかもしれませんが、とにかく何を置いてもウザい感じがする。
最近のアンドロイドのように画面下をシステム的に使ってるならともかく、
iPhoneはそうゆうことはないので、出来るだけシンプルにスッキリと、
なにより読書への没入感の妨げを出来るだけしてはいけない。
というわけでしっかり全画面使って描画したほうがいいだろう、という結果に落ち着きました。
引き続きi文庫HD、及びクラウド系の処理をいつくか修正したi文庫S ver2.5.1 をリリース予定です。
審査運がないだけにいつになるか予想がつかないのが残念な限りです。